真夜中の音楽 ローガン家物語
Music in the Night
V.C.アンドリュース 著 長島 水際 訳大人向きかな…大人向きだよな?なんて考えつつ、ローガン家物語四巻。時はメロディーの話からローラが生きていた頃の話になります。ローガン家物語の一巻と二巻と三巻でたびたび話題になった故人ローラが主人公。
十五歳のローラ・ローガンは双子の兄のケアリー、両親、耳の不自由な妹のメイと共に幸せに暮らしていた。ローラとケアリーは物心つく前からいつも一緒にいて離れることがなかった。そんな中、ロバート・ロイスとローラは出会い、恋に落ちる。そんなローラとロバートとの仲をケアリーは怪訝な目で見ていた。そしてローラの祖母のローガン家を支配していたオリヴィアはロバートとの付き合いを禁じたりした。そしてある日、二人はヨットに乗って二人だけの浜辺で愛し合ってうっかり眠り込んでしまった時に嵐に巻き込まれヨットは流され、そのヨットを取り戻そうとしてロバートとローラは必死になったがロバートは怪我をしてそして水中へ沈んでしまう。そして残されたローラは裸のまま漁船に助けられ記憶を失い、祖母の屋敷へ運び込まれてその後に精神病院へ入れられてしまう…。
ローラとロバートとの悲しくて切ない話です。ローラは聡明で優しい子でロバートは優しく、前向き。これでもかって言うほど相思相愛のお似合いの二人だったですけど血統と家名を重んじる祖母がロバートはよい家名や血統ではないといわんばかりに付き合いを禁じたりと何かと障害が多いです。
そして何よりも双子の兄のケアリーとローラの関係。ケアリーは女の子とは付き合わずつねに双子の妹にばかり気をくばります。つまり溺愛。双子で常に一心同体という意識があったのとローラが綺麗だったのというのがあってか普通の兄妹というのとははるかに超えた関係です。
それにしたってローラ固執し過ぎるほど固執しているケアリー(俗に言うシスコン??)と恋に目覚めたローラとの関係もまた見所ではいでしょうか。ロバート・ロイスの出現で崩れていく様も見所ですね。
このローラとケアリーとの関係は色々とローラとロバートとの仲に影をさします。
あと後半部分…精神病院に入ることになったローラですけどこの精神病院の描写はなかなか現実味があります。拒食症、パニック症候群、ヒステリーなどなど現代ではごく当たり前のようにはびこっている心の病を見ることができます。あと入院してしまって退院することのできない現実というのも見ることができます。あるんですよね、今の精神病院でも。薬づけになったりするローラですけど投薬で余計に症状が悪化していくという話はよくある話です。余談ですけど精神科の薬って昔の薬であればあるほど頭がぼやけてとても疲れます。症状がとても悪いと古くてキツイ薬をどんどん投薬していくのが精神科です。こういう決して表沙汰になることもなく見られることのないよくある現実を見ることもできます。
…で、ラストシーンですけどシリーズに一貫して家名のためなら血も涙もないオリヴィアお婆さんがほんの少し…ローラに思いやりと理解の心を表します。彼女もほんの少しは女の心を理解する気持ちと孫を思いやる気持ちがあったのか…と、完全に人間が冷酷になりきれないというのを感じました。
Author&WebMaster :
Azusa
| 2002年12月17日
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| ローガン家物語


