The Room of Reverie
Book Report



ダークホルムの闇の君

ダークホルムの闇の君

出版社:東京創元社
著者:ダイアナ・ウィン ジョーンズ
価格:¥ 1,029

The Dark Lord of Derkholm

出版社:Gollancz
著者:Diana Wynne Jones

THE DARK LORD OF DERKHOLM
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 著 浅羽 英子 訳

ハリー・ポッターを抑え、ミソピーイク賞受賞という皮肉とユーモアに溢れたファンタジー。だけどハリー・ポッターとはまったく別の世界観と雰囲気の物語なのでハリー・ポッターを超えるとか比べること自体がちょっと違う気がしますが。


異世界からやってきた事業家のチェズニー氏に闇の君を倒しに行く冒険を楽しむ観光客のための観光地にされてしまった魔法の世界。40年間に渡ってそんな観光地にされて魔法の世界の魔術師や盗賊や王などはうんざりしていてできるなら終わらせたいと思っていた。そこでお告げを乞いにいったら今年の闇の君に抜擢されてしまったのは色々な動物を作り出したりするのが生きがいのちょっと変わり者のダークホルムの魔術師ダーク。彼はいやいやながら闇の君の役をやることになったが彼の妻、マーラ、息子ブレイド、娘のショーナ、彼が子供のように育てた(というよりも子供そのもの)五匹のグリフィンまでもがダークの手伝いをするハメに。
闇の君の仕事は魔法世界の中で各国の都市の略奪、善軍がやられそうになりながらも悪の闇の君の軍がやられるという筋書きのヤラセの戦争、略奪され、近くの普通の村を略奪され荒廃した村に変貌させたり悪行のかぎりをつくしているフリをしたり、各地に宝物をばらまいたり、闇の君の弱点の情報をばらまく手配などなど…。
そんな悪戦苦闘の中で次から次へと問題が発生して闇の君の仕事は混乱を極めていった…


指輪物語やドラクエの世界を逆に見て皮肉ったユーモア溢れる設定で面白いのだけど登場人物の多さと話が詰め込みすぎているのと話がどんどん進んでいくのとで混乱きわまってとても読みにくかったです。ダークの子はブレイドとショーナだけど一緒に育てたグリフィン(前身はワシで胴はライオン)も子供として扱っているうえにグリフィンも人語を話し、親子兄弟のように振舞うのでどれがどのグリフィンでどの人間がなんなのかわからず、そのうえ、動物がウジャウジャと登場するのである意味、指輪物語よりも読みにくい。もう少し読みやすかったらもっとスムーズに読めたのに…とか思ったりしました。何せ二週間もかかったもので。
あと、誰が中心で話が進んでいるのかわからない…いえ、主人公不明はダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品ではよくあることなのですけどこれは特にそうだった…といえますね。強いて言うならダークとその家族が主人公と言ってもよかったところなのでしょうけどなにせ前記のように、グリフィンたちと人間との見分けをするだけでもかなり苦労しましたので。
面白いことは面白かったですけど。あちこちに込められた皮肉が勇者や英雄は邪悪なものを倒すというのとはまたちがった楽しみがありましたので。

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Author&WebMaster : Azusa | 2003年1月 7日 | | ダイアナ・ウィン・ジョーンズ


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