The Room of Reverie
Book Report



クラバート

クラバート

出版社:偕成社
著者:オトフリート=プロイスラー
価格:¥ 1,680

KEABAT
オトフリート・プロイスラー 著 中村 浩三 訳

チェコ生まれの有名なドイツ児童作家プロイスラーがドイツのクラバート伝説を元に書いた入魂の作品。気合を入れて書かれたのに大どろぼうホッツェンプロッツの方が有名じゃないのかって気もしなくもない。たぶん大どろぼう…(以下長くて打ち間違えるので略)の方がノリが軽くて読みやすいためだと思うけど。
…が、しかし、1972年のドイツ児童図書賞を取っていたり、1973年のヨーロッパ児童文学賞を取っていたりする作品です。


クラバートは悪友と共に東方の三博士(東方の三賢者と言った方がいいでしょう。キリストがベツレヘムで生まれたときに訪れた三人の預言者。バルタサル、メルキオル、カスパルの三人のこと。)に扮してあちらこちらで頂き物をしては暮らしていた。ある日、クラバートは『シュヴァルツコルムの水車場に来い。お前の損にはならぬだろう!』という夢を見た。クラバートはそれがとても気になって悪友たちを残してシュヴァルツコルムの水車場へと行く。そして訪れた先の水車場で出会ったのは水車場の職人たちとそして片目の親方。そしてクラバートはその水車馬の粉ひき職人の見習いとして働いて、そして魔法を習うことになった!!


何故、水車場の粉ひき職人が魔法を???なんて疑問がよぎります。しかもこの水車場が恐怖館さながらの不気味なところ。そう、不気味で異様な設定に意外な展開の話です。でも話は込み入ってなくて余計な横線や伏線無しなのに謎だらけ。それでいて話はしっかりしています。
最終的にクラバートはこの水車場の親方(なかなか怖い人です。)と対決するわけですけどそこまでにいたる経緯がなかなかいいです。一人死に…二人死に…という感じでジワジワと迫りくる恐怖とまでは言わないけど不気味さ、これがいいんです。
あと、一人の少女の存在。まぁ王道といば王道なのですけど少女の愛と助けがあるわけですが決してわざとらしすぎもなかったのでいいかな?
それと不気味で異様な設定なのに何故か『かなり正統派ファンタジー』という感じがしました。

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Author&WebMaster : Azusa | 2003年5月12日 | | ファンタジー


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