The Room of Reverie
Book Report



四つの署名 (シャーロック・ホームズ)

四つの署名 新潮文庫

出版社:新潮社
著者:コナン・ドイル
価格:¥ 380

The Sign of Four(Sherlock Holmes)
アーサー・コナン・ドイル 著 延原 謙 訳

シャーロック・ホームズシリーズ第二弾にして二作目の長編。
一作目の『緋色の研究』で反響がなく、後にアメリカで出版したところ、大いにウケたのでこの二作目を書くことになったらしい。


この話はいきりなりホームズがコカインを吸うシーンから始まります。児童向けのシャーロック・ホームズでは改変されて消されてしまうシーンですね…。
(児童書版のシャーロック・ホームズは内容の改変が激しいので『○○訳』という記述はどうかと思うのだけど…。ああいうのは『○○編訳』とした方がいいと思うのだけど…。もっとも、児童向けなので少年少女がそのようなことにこだわったり、気がついたりはしないと思うけど…。)
事件に携わり、解決していくホームズの仕事柄ではちょっと想像つかないシーンなので驚きです。
だからといってホームズは実はあまりよくない人…とは言えないのだけど。実際それは『シャーロック・ホームズの思い出』で現れていて、犯罪抑制と正義の為に命をかけることも惜しまない人…なんですけどね。
まぁ、それはともかく、この『四つの署名』でホームズ、ワトソンのコンビネーションが確立した…という感じです。
事件内容としては前作も復讐劇でしたが今回も復讐劇。
四つの署名(サイン)の書かれた何かの地図の紙を巡って殺人事件が起こる話だけど、事件の奇怪さは物語的に必要だから仕方ないとして(でも、時々『現実は小説よりも奇なり』ってこともあるけど。)ホームズの話は知的で理論展開がすばらしい。古い話と思ってなめてかかるといけないですね。
それと物語としての犯人の心理描写…何故そのようなことになったのかという部分も面白い。
謎だらけと言って読む方が頭を抱える必要ないし、サラリと話を進め途中で退屈させないところがこの作品のいいところだと思いますね。
途中で飽きさせないからオチが分かったらそれだけで読んだ気になるというよくあるお約束(ミステリーに限らないけど…まぁ、オチがわかったらつまらないってどうしようもないですよね…)はこの作品には感じなかったですね。
いや、別に犯人が最初に知りたくて後ろから読んだわけではないけど…。(念のため。)

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Author&WebMaster : Azusa | 2004年8月 8日 | | シャーロック・ホームズ


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