ハーレクインで読んだ本
愛は激しく甘く
出版社:ハーレクイン
著者:キム ローレンス/
ルーシー ゴードン/
ソフィー ウエストン/
シャロン ケンドリック
日本では珍しいペーパーバックが欧米らしさを醸し出している海外のロマンス小説のレーベルであるハーレクインにしては珍しい短編集。
収録作品は四作で北米ホームページ限定で公開されていた作品や、以前発刊されたものからの再録などなど。
全体的には「色々あったけど、二人は結ばれました」という、ハーレクインのお約束そのまま。
これはハーレクインが発刊している作品ほぼ全てに共通だし、それがこのレーベルの特徴であるのでさておき。
最初の作品『悲しい嫉妬』は結婚して三年経ったけど夫は前妻といまだ交流があって……という内容だけど、クライマックスといい、夫が隠していた秘密といい、類似のパターンの作品が他にあるなぁというのがあからさまに判る話だった。
実は前妻は死んだ弟の彼女で、子供は弟の子供なんだよー。子供が可哀想だし、彼女の家族は未婚の母というのを許さない家柄で仕方なく結婚してたんだー。本当に愛してるのはキミだけだよー。
って、たしかそういう話、他のハーレクインの本で見たことある……みたいな?
あと、愛欲というか性欲というか、そのあたりがまるで獣じみた感じがちょっと。
二作目の『一夜の記憶』は昔の幼なじみと再会して一夜を過ごしたけど、彼女とはそれっきりで、それから彼女は他の男と結婚したけどそいつに財産を奪われて……なんて話だけど、ツンデレも意地っ張りもいい加減にしろというくらい男が意地を張り倒してるのが何とも気を持たせすぎるというか、苛つくというか。
そのわりに愛欲や性欲だけはしっかりしててというあたり、一作目と同様、獣じみているような感じがちょっとする。もっとも、一作目ほど酷くもないのだけれど。
あと、いくらハッピーエンドがお約束のハーレクインとはいえ、クライマックスで逃げた夫との問題があっさり解決とか、そういうあたりがあまりにご都合主義じゃないのかなーと思わなくもなかった。
『愛はベネチアで』はハーレクインイマージュからの再録作品らしい。
さすがに再録するだけあって人気があったのか、男女の出会いにしてもちょっとヒネリが利いてるし、ベネチアの背景や雰囲気なんかもよかったし、経過も先が中々読めないような展開で、ラストシーンまで気を持たせてくれたので面白かった。これはもしかして作者の経験からなのだろうか?(作者のプロフィールを見たらベネチアで電撃結婚らしい)
ただ、訳なのか原文なのか判らないけど、ちょっと内容が読みづらい部分があったのが残念。
『魅惑の億万長者』もハーレクインイマージュからの再録作品らしい。
タイトルがチープだと思ったけど、そうでもなかった。男女が出会って結ばれる、というハーレクインのお約束は踏んでいるけど、ヒロインの設定がヒネくれすぎてる。男性の目を惹く美人だけど蛍光オレンジに髪を染めて悪態をつく片意地張りなヒロイン、しかも昔はバンド追っかけの太ったオタク少女という、ハーレクインらしからぬ何とも言い難い設定だった。
話は再録されるだけあってまとまっているし、面白いのだけど、オタク少女というあたり、異色を通り過ぎて奇を衒てらい過ぎたものになりそうなスレスレ感があって大丈夫かなーと不安になってしまった。まぁ不安になっただけで最終的に面白かったですが。
Author&WebMaster : Azusa | 2007年11月17日 | ハーレクイン
シンデレラになる資格
カレン・ローズ・スミス(著) 仁嶋いずる(訳)
ベタなロマンス小説の名門、ハーレクイン第二弾。
ベタといっても決して否定的な意味ではなく、当たればいい気分になれる! けど、まぁ結構な確立でハズれるorまぁこんなもんかという感じで終わるのもまた事実だったりしますが。
で、今回のこの本は病弱な一人息子を抱えたシングルマザーに、ボランティアとしてやってきた青年実業家のお話。
大企業をきりもりする青年実業家は大金持ちでお金目当てで彼に集る女性が多く、すっかり女性不信……らしい。
一方シングルマザーの方はお金はないわ、前の夫はロクでもない人だったわ、で、苦労の絶えない女性。
ハーレクインのお約束で、最終的にはシングルマザーのヒロインによって女性不信が払拭された青年実業家が告白してめでたしめでたしなのだけど、シングルマザーの方はとても自然なのに対し、青年実業家の女性不信っぷりがヒドイを通り越してしつこかった。あと、出会いがいまいち不自然なところが気になった。シングルマザーの所にボランティアというのもあり得なくもないのだろうけど、青年実業家が彼女を家政婦として雇ったり、必要以上に構ったり、そこまで来ると公私混同し過ぎと思ってしまう。いや、ハーレクインには珍しくないけど、慈善活動でそこまで一個人に関わりすぎるのもなぁという所。
ハーレクインには珍しい一人息子を抱えて頑張るヒロインが魅力的だったので足して2で割って、悪くはなかったかなーという所でしょうか?
Author&WebMaster : Azusa | 2007年10月 2日 | トラックバック(0) | コメント(0) | ハーレクイン
魅力的すぎる敵
出版社:ハーレクイン
著者:カーラ キャシディ
カーラ キャシディ (著) 平江まゆみ (訳)
めずらしくハーレクインです。
とはいっても、前々から読んではいたのだけど、何というか、あのペーパーバックの表紙や、安い紙質の本文を見てると読書したという気になれないもので。
実際、ハーレクインはご都合主義にお約束展開の、ベタな大衆向け純愛小説メインで発刊しているし、駅のキヨスクで売ってる時代小説のように読み終わったら捨てる、という感じのレーベルではある。
多分、そういう感覚で刊行しているんじゃないかなとは思うけれど。出てる数も半端ではないですしね。
それに、ベタでお約束展開がいい! という人も居るし、私もそう思ってます。
ただ、数が出ているだけに作品の当たり外れが激しいという部分もあるのですけどね。
今回読んだこの本は、内容的にハーレクインのレーベルのお約束にしたがったベタさではあったけど、ちょっとハズレ気味っぽい感じもあった。
何せ、途中で主人公の父を殺したという疑いで追われている兄の存在が出てきて主人公はそれに苦悩したりするのだけれど、何故父が殺されたのか、兄は何故逃亡しているのかがまったく解決されないまま、主人公は結ばれましたーめでたしめでたし。で話が終わったりするんですよ。
ちょっとこれには閉口したかも……?
この作品、シリーズものでも続き物でも無さそうな感じのするので、せめてそのあたりもきっちり解決して欲しいなぁとは思いましたわ。
Author&WebMaster : Azusa | 2007年10月 2日 | ハーレクイン





